2023年5月31日、大津氏は、部下がTwitterで齊藤議員に誤ってDMを送付してしまった件について、「私は関与していない」と発信しました。これは組織の長(国政政党の党首)であると主張されている状況において、自分がその地位を務める器がないことを周知されたように感じました。大津氏陣営にとってはかなり問題が大きい発信ではないかと思います。
「私は関与していない」発信の経緯
経緯は以下の通りです。
- 仮処分の結果が確定する直前、Twitterの「【公式】政治家女子48党 @sjj48_party」というアカウントから齊藤議員へ「大津が齊藤議員と話をしたい」という申し入れのDMを送付された。
- このDMの存在から「大津氏が齊藤議員に和解を申し入れている」という情報が流れた。大津氏が「和解交渉はデマ」と否定されたため、丸山副党首は、大津陣営公式アカウントから齊藤議員へのDMのスクリーンショットを一部公開された。
- 大津陣営公式アカウントからのDMについて、大津氏は「私は全く関与していない」と発信された。部下の勘違いで誤って送信されたDMとのことだが、部下のミスを謝罪せず、「関与していない」と他人事のような認識で、しかもミスした部下をかばうこともなく「事務局長と勝手に名乗ったので厳重注意した」と発信された。
問題の内容
問題は2つあると思います。
- 自分が組織の長(国政政党の党首)の器ではないことを示した
- 立花氏陣営との交渉の可能性を潰した
順番に記載します。
自分が組織の長の器でないことを示した
この発信は、自分が組織の長、人の上に立つ器が無いことを示してしまっているように思います。
齊藤議員へのDMは間違って送付してしまったもののようですが、そうだとしても、間違ってしまった部下の上司という立場ならば、
- 間違いDMを送付したことを齊藤議員に謝罪する
- 間違いの原因は部下への指示、意思疎通に不足があったことであり、自分に責任があることを認める
という行動をすべきではないかと思いました。しかし、実際には
- 齊藤議員には謝罪しない
- 「私は全く関与していない」とまで断言する
- 丸山副党首がDMの一部を公開したことに対して「(私が関与したという)印象操作をされた」と反論し、DM全体を公開する
- 事務局長というのは部下が勝手に名乗ったものであり、私は認めておらず厳重注意とする
ということとされたようです。
齊藤議員への謝罪については、水面下で実施されたかもしれませんが、その後公開されている電話音声(秘書との会話)の中でも齊藤議員に申し訳なかったという発言は無いようで、どうかわかりません。一応、間違いDMを送付した部下の方は、大津氏が全文晒した上述のTwitterにある通り、齊藤議員にDMで謝罪されていました。ただ、部下の立場での謝罪であり、「大津さんは全く知らないところで私が勝手に送付してしまった」という内容でした。やはりこの内容だけでは不足であり、上司、責任者の立場からの謝罪が必要ではないかと思います。
「全く関与していない」と断言するのは、相当よくないことではないかと思います。これでは、部下のミスに自分は全く責任が無いと言い張っているように見えます。「部下が事務局長と勝手に名乗った」というのも、責任逃れに加えて部下を糾弾しているように感じます。上司の立場としては、部下のミスの責任が自分にあることを認め、逆に部下を庇うくらいの姿勢の方がよいのでは、と思います。
また、DMを否定した後に大津氏と秘書の大川宏洋氏が電話で会話した内容が公開されています。間違ってDMを送付した部下の方は、もう大津氏から離れることとしたようですが、この会話でも大津氏は部下が離れることとなったとしても、自分は知らなかったのだから、あの発信内容で問題ないとの認識です。
このような考え方では、一般の組織でも課長や部長といった管理職、部下を管理する立場には任命できないとされるのではないでしょうか。組織の長の器ではないと判断されてしまうように思います。
立花氏陣営との交渉の可能性を潰した
もう一つは、立花氏の陣営との交渉の可能性を潰してしまったことです。
元々、例えば5月10日の総会の前に、丸山副党首は会話しましょうと大津氏に打診されていました。5月10日の総会に来て、党員に対して自分の考えを話して下さいとも言われていました。それに対しても、弁護士同席でないと会話できないといったようなことを回答されたのか、結果として会話も総会での説明もされず、交渉を拒絶するような行動をされていました。
ですが、国会議員は齊藤議員、浜田議員の2人であり、DMが送信されたのが仮処分の結果が出ていない時期だったにせよ、将来的にどうするか、状況がどのように変わったら、どのような対応をするかについて、意識合わせをすることは重要なことだと思います。たとえ交渉の結果、何も合意できる部分が見いだせなかっとしても、交渉のテーブルに着いたという実績は残せますし、将来の交渉の窓口を閉ざさないようにしておくことは必要です。
今回のDM全否定は交渉の意思がないと思われますし、仮に部下のミスの謝罪をしていないとすれば、齊藤議員に対して失礼であるようにも思います。立花氏の陣営から何度かあった交渉の働きかけを全て断り、このDM全否定までしてしまっては、立花氏の陣営として本当に交渉の価値が無いと判断されてしまいそうです。上述の大川宏洋氏との会話の中で、将来的には国会議員2人とは交渉が必要と認識されているようでしたが、そうであれば、このような行動はするべきではなかったと思います。
党首として認められる必要があるのでは
大津氏は今も、政治家女子48党の代表、党首であると主張されています。一方で、5月10日に行われた総会では、党員資格のある1414人中、棄権した398人を除く1015人が齊藤議員が代表であると意思表示されています(1015人中853人は議長に委任の結果)。大津氏側は5月10日の総会は無効であるとも主張されていますが、そうだとしても、党員の多くの意思表示自体は捏造されたものではないように思います。5月10日の総会が無効であると主張されるなら、自分でも総会を開催して代表、党首であることを採決すればいいのですが、その動きもないというのは、現状、党内で支持されていないことは認識されているのではと思います。そうであればなおさら、大津氏が代表、党首であることを党内で認められる必要があるはずです。このDM全否定、自分に責任は無いという発信は、組織の長としての器という面でも、政党運営に必要な状況判断力、決断力という面でも、マイナスの評価に繋がるように思いました。
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