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NHK党が、絶対に当選しないのに全国の都道府県で立候補する理由

要約:NHK党が国政政党に復帰するには、1枚目の投票表紙も重要。各都道府県では当選しないが、全国の得票数を合計して2%を超えれば、国政政党復帰(仮に比例で2%に届かなくても)。

現在、参議院通常選挙期間中です。

参議院の選挙は、各都道府県(選挙区、1枚目)での立候補と全国比例(2枚目)の2種類あります。
(各都道府県: 正確には「島根、鳥取」「徳島、高知」が合区なので47箇所ではなく45の選挙区ですが、「選挙区」という言葉がわかりにくいので、ここでは45の選挙区をあえて「各都道府県」と表記します)

NHK党の立花氏は、「NHK党が国政政党に復帰できない」かつ「兵庫で自身が当選しない」場合、政治家を引退すると宣言されていますが、いずれも厳しいという情報が多くなってきています。
国政政党復帰では「全国比例(2枚目の投票用紙)で2%達成できるのか」というところが注目されることが多いですが、実は可能性が高いのは1枚目、つまり各都道府県ごとの投票です。

最近の情勢では1枚目の投票用紙が重要となってきているようですので、仕組みをまとめます。

目次

国政政党の要件

NHK党は「絶対に当選しないのに」全ての都道府県で立候補しています。
実はこれが、国政政党の要件を満たすために、立花氏が2019年に成功させた作戦です。

国政政党の要件は「2%の得票数」というのが有名ですが、これは「全国比例で2%」だけでなく「各都道府県全ての合計で2%」でもOKです。2枚目(比例)が2%に届かなくても、1枚目が2%を超えればいいということです。
各都道府県のNHK党の立候補者は、まず絶対に当選はできませんので、得票数も少ない人は1万票にも満たず、数千票となります。それでも、全都道府県のNHK党の立候補者の得票数を合計して約110万票(全投票数の2%)をクリアできれば、国政政党となれるのです(「約110万票」というのは一例で、投票率が上がれば2%に必要な数も増えます)。
立候補しない都道府県があれば、そこの得票は0となってしまいます。たとえ数千票であっても貴重な得票であり、その積み上げを狙って、全都道府県に立候補しているということです。

NHK党の過去の実例

単純計算では、全ての都道府県で2%得票できればクリアです。
ですが、首都圏や関西圏、立候補者が多い都道府県ではなかなか難しく、2022年の結果でも1%台が多いです。
一方で、例えば三重では4人しか立候補していないこともあり、2022年は2.9%(22,128票)でした。他にも、鹿児島は5人中NHK党は最下位で2.5%(15,770票)、群馬も5人中NHK党は最下位で3.0%(22,276票)でした。

最下位でもいいのです。当選できないことは最初からわかっています。重要なのは、少しでも票を積み上げて、全国の合計で2%(約110万票)をクリアすること、これが立花氏の作戦です。

「どうせNHK党の候補は当選できない」という理由で、自分の投票が死に票となってしまうことを避けたくなるのはわかりますが、選挙の勝ち負けは、各都道府県での当選落選だけではないのです。
一見、死に票になりそうに見えてしまいますが、特にNHK党ではそうではありません。その1票がものすごく貴重で、NHK党が国政政党になれるかどうかを左右する1票なのです。

実際に2022年は、もちろん全都道府県で落選しましたが、合計は2.08%となり国政政党要件をクリアできました。2022年はガーシー氏のお陰で全国比例で2.36%の得票があったため、選挙区がクリアできなくても大丈夫だったのですが、今回は違います。
全国比例で2%が危ぶまれている状況では、各都道府県での得票が重要です。
過去の事例でも、2019年は立花氏自身が全国比例で立候補されて当選されましたが、全国比例では1.97%で国政政党の要件を満たせていませんでした。このときは1枚目、つまり各都道府県の合計で3.02%となり、国政政党となれました。

参議院の比例は衆議院と違って、全国比例、全国が1つの選挙区です。2枚目の投票用紙では、全ての政党、全ての立候補者に投票できるため、選択肢が多いです。今回で言えば16の政党、150人以上から選ぶこととなります。それに対して1枚目は、その都道府県からの立候補者のみのため、少なければ数人から選ぶこととなります。候補者が全く無名でも、今のNHK党の知名度から1%〜3%くらいは得票できることが多く、そこを狙って全都道府県に擁立されているということです。

2025年の状況

各都道府県で立候補されている方も、当選できないことはわかった上でNHK党に協力されているということです。絶対に当選できない状況で立候補することは、地元でいろいろ言われることもあるでしょう(自身が当選できなくても全都道府県2%が狙い、というのはなかなか伝わらない)。
それでも立候補されている方々のお陰で、全国で取りこぼすこと無く票の積み上げができるということで、本当にありがたいことです。

ありがたいことではありますが、今回、全都道府県での2%も難しいという話が多くなってきています。その要因の1つは参政党です。

2019年の立花氏の成功により全都道府県で2%を超える作戦が周知となり、参政党もこの手法で2022年に全都道府県に立候補し、国政政党となりました。各都道府県の選択肢が参政党の1人分増えたことにより、NHK党の得票率は「2019年: 3.02%」→「2022年: 2.08%」と3分の2に減りました。票数では約42万票も減っています。
全都道府県に立候補しているのは、NHK党の他は、自民党、参政党のみです。野党第一党の立憲民主党ですら、45選挙区に対して29人しか立候補していません。2019年のNHK党の真似をしたのは参政党だけという状況ですが、それでも、新興の政治団体で10人前後擁立しているところが増えてきており、想像以上にレッドオーシャンになっています。
今回も参政党は45箇所、全都道府県に立候補していて、さらに3年前よりも支持がより大きくなっており、その分、NHK党の得票が難しくなっていると考えられます。2022年のNHK党は2.08%とギリギリだったわけですので、今回は選挙区でも2%のクリアは難しいのではないかと思います。

今回、選挙区の票が増える要素としては、やはり立花氏本人が兵庫で立候補していることです。去年の兵庫県知事選挙で斎藤知事に投票した111万票のうち、どれだけの有権者が立花氏に投票されるか。
立花氏の発信によれば、斎藤知事を応援するのは立花氏だけであり、立花氏が当選すれば、国から斎藤知事を援護することができるとのこと。さらに政党交付金を増山氏の躍動の会に寄付することで、2年後の兵庫県議会議員選挙で、斎藤知事を応援する県議会議員を増やせるとのことです。
他の候補者が斎藤知事を応援するのか、反対するのか、公式な見解があまり見られない状況で、立花氏の主張は兵庫の有権者にどれだけ伝わるか、伝わったとして、どう判断されるのか。
仮に兵庫の1枚目で30万票得られても、3位に入って当選は無理でしょう。しかし本当に30万票となれば、残り80万票を兵庫以外の都道府県で得られればよいわけで、各都道府県平均約1.5%に届けばいいこととなります。それでも、2019年、2022年よりもさらに、各都道府県での選択肢が増えてしまっている現状、クリアするためには何よりも、1枚目の投票が重要ということです。

NHK党は「政党交付金を直接国民に還元する仕組みを構築していたこと」「去年の兵庫県知事選挙のように、他の政治家やマスコミが隠す事実を公開すること」「浜田議員が国会で活躍されていること」という、他には無い特徴があり、国政政党に復帰してほしいと思っています。もし復帰できなくて政治家を引退したとしても、インフルエンサーとしての活動は、これまでとあまり変わることは無いのかもしれませんが、国政政党となった場合に得られる政党交付金は6年で億単位になるため、活動の幅が広がります。
しかし残念ながら、全国比例の1議席も厳しいと言われています。浜田議員が当選できず、必然的に2%にも届かない可能性の方が高いのかもしれません。ここは本当に、2019年からの6年間の真価が問われるところです。立花氏と浜田議員の6年間を評価し、さらに16もある政党から1番に選ぶ有権者がどれだけいるか。
事前の調査がどこまで正確であるかはわかりませんが、これだけ選択肢が増えている状況では「1枚目の投票用紙による、全都道府県での2%」の方がまだ見込みがあるかもしれません。立花氏の選挙戦略、つまり死に票にはならないことを理解した上で、1枚目でもNHK党に投票される方が増えることを願います。

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